Intelは2007年からの45nmプロセス世代以降のマイクロアーキテクチャを、”チックタック”戦略と呼ばれる方式で開発を行ってきました。
”チック”と呼ばれる部分は微細化を行い、主にSandy BridgeからIvy Bridge、HaswellからBroadwellへの移行がこれにあたります。一方”タック”と呼ばれる部分では機能面の向上や改善などを行い、Ivy BridgeからHaswell、BroadwellからSkylakeへの移行がこれにあたります。
この戦略はムーアの法則に基づいて行われ、そのスパンはおよそ18か月。これまでIntelはこの開発期間を遵守してきました。しかし、昨今の微細化が困難になりつつある中で、Intelはこの戦略を変更することを発表しました。
Intelが発表した新開発ロードマップは、「プロセス→アーキテクチャ→最適化」の3段階の工程になるというもので、これまでの「プロセス(チック)→アーキテクチャ(タック)」にさらに”最適化”というステージが追加されたことになります。
開発のスパンが長くなることによって、これまでよりも手持ちのマザーボードの使用期間が増え、買い替え回数が減るというメリットがユーザーにはあるものの、CPU性能の向上がこれまでよりも鈍化するというデメリットも生まれます。
2016年後半にも新アーキテクチャ「Kaby Lake」を投入することをIntelが発表していますが、これはBroadwell(プロセス)→Skylake(アーキテクチャ)の次に当たるので、”最適化”ステージのアーキテクチャとなるわけです。そして2017年登場予定のCannonlakeはシュリンクされ10nmになり、新しい戦略での”プロセス”ステージにあたります。
Intelが戦略の方針を変更した大きな理由としては14nmプロセス以降の微細化が困難になったことに他ならなく、次の微細化までの期間を長くするために渋々”最適化”と呼ばれるステージを取ってつけたようにも見えます。これまでのロードマップをチックタックと呼ぶのであれば、今後のロードマップは以前でいえば”チックタックタック”のようになるわけです。
ソース:INTEL CORP
掲示板の反応
これからはAMDみたいにキャッシュやTLBが強化されて部分的に別物になるって意味かと
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