AMDが”Vega”と呼ばれる自身の次世代アーキテクチャについて新たな情報を開示しました。
8月に公開された投資家向けの最新プレゼンテーション用スライドの中に、Vegaについての情報が記載されています。スライドによれば”Vega”の投入時期は2017年第一四半期になる見込みである模様です。
Vegaの投入時期が早まるのではという噂も流れていましたが、AMDの当初のロードマップ通り、2017年になるまでは新しいアーキテクチャが世に出回ることはないようです。
3月に公開されたGPUアーキテクチャロードマップによれば、Vegaは28nmプロセスGPUよりワットパフォーマンスが大幅に向上したPolarisと比較して、さらにワットパフォーマンスが向上、さらに次世代グラフィックメモリ規格であるHBM2を搭載するとしています。なお、スライド上はPolarisのワットパフォーマンスが28nmプロセスGPUと比較して2.5倍となっていますが、最新のプレゼンテーション内では2倍に修正されています。
RadeonグループのトップRaja Koduri氏のTwitterで以下のような発言があることから、Vegaの設計はほぼ完了、製品化され市場に出回るまで残り数か月というところまで来ている状態だと考えられます。
Design team is thrilled with your response. Celebrated a milestone with the team. Long way to go before you see it pic.twitter.com/duQVBBGict
— Raja Koduri (@GFXChipTweeter) June 23, 2016
Twitterの画像からもわかる通り、VegaアーキテクチャもPolarisと同様に「Vega 10」「Vega 11」という2種類のアーキテクチャが用意されています。「Vega 10」はRadeon R9 390シリーズを置き換える製品に、「Vega 11」はFuryシリーズを置き換える製品になることが予想されています。(Polarisでは10のほうが高性能であるのに対しVegaでは11のほうが高性能になっている点に注意)
「Vegaが2種類あるのなら、2016年にVega 10が、2017年にVega 11が出るのではないだろうか。スライドのエンスージアスト向けVegaという表現からその可能性は無視できない。」という意見もあります。
最新のプレゼンテーションはこちらで閲覧が可能です。
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HBMの供給の問題だと思うが惜しいな…